アメリカ開拓の起点となったニューイングランド地方を有する東岸エリアでは、労働者階級、あるいは戦後のアウトローたちを端緒としたブルーデニムへの抵抗が根強く、いわゆるアイビーリーグに属する有名私大を目指すプレップスクールやハイスクールでは、ジーンズの着用を禁じる校則が敷かれるほどだった。そんな保守的な東部市場に風穴を開けたのが、1959年にデビューした"WESTERNER"シリーズである。当時ユースたちの憧れでもあった西部を連想させる名を冠し、ベースとなる"101-Z"をなぞらえながらも光沢のあるコットンサテンを採用し、厳格なドレスコードにパスする上品なルックスから、アイビーリーガーたちからも熱狂的な支持を受けることとなった。本作はその初期モデル1962年にリリースされたアーカイブを忠実に再現した。
ウエスターナーのセットアップ姿の男性イラストに加え、生地の特徴やシルエットの良さなどを列挙したフラッシャーも再現。バックポケットに合わせた形状がユニークだ
インディゴデニムの101-Zと同様、スライダー裏の片ヅメでロックするグリッパージッパーを装備。古典的なボタンフライに替わる都会的な仕様が、Leeの普及に貢献した
ユニオンメイドの記載がある、最も古いレイアウトのラベルを再現する。'60年代の後期になるとⓇM.R.や100%コットン、メイド・インUSAなどの記載が加えられる